2018年12月31日

2018年の終わり


皆さま、こんばんは。

いよいよ2018年を見送って、
2019年を迎えることとなりました!

(12月中旬は更新できず仕舞いで 一応チェック下さった方には申し訳ありません…)

2018年の日々も 皆さまには
公私にわたって大変お世話になりました。

毎年毎回 同じことを申し述べておりますが
2018年も有り難い日々を過ごせましたのも
ひとえに皆々様の温かいご支援のお蔭と
ただただ感謝するばかりです。



あたらしき 柴のあみ戸を たちかへて
年のあくるを 待ちわたるかな



2017年に続いて 西行法師の歌です。

柴の網戸を新しく立て替えて、新年が
その新しい戸を開け訪ねてくるのを待ちわびています。


…と、新年が「明ける」と「(戸を)開ける」
とを掛けた ほのぼの優しい和歌ですね。

大掃除やらで身の回りの整理をされた方も
そうでない方も、少なくとも「精神」は
一新して2019年の訪れを心待ちに。

2018年が万事順調だった方も反省点が
多かった方も、2019年は素晴らしい日々
になると確信とともに寿ぎましょう。


兎にも角にも 2018年の終わりに際し、

私と時間を共有している生徒さんやご家庭、
関係諸子の方々全てに心から御礼申し上げます。

この1年間の御高恩に対する謝意を
言い尽くすことはできませんが…
2018年も本当に有難うございました!


posted by laluz at 16:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ラルース進学塾

2018年12月04日

2018年12月の始まり


皆さま、こんにちは。

2018年の約93%が過ぎ去りましたね、
充実の日々を過ごされたことと存じます。

皆さまの御蔭で2018年も平穏に過ごせ
此度も師走を迎えることができました。

今までと これからの遍く「ご縁」に
心からの感謝を申し上げる次第です。




さゆと見えて 冬深くなる 月影は
水なき庭に 氷をぞ敷く



(冬も深まり 冴え渡って見える月の光は、
 水もない庭に氷が張られた如く照らしている。)



2018年は西行の和歌を引用しましたが
「月」の歌は やはり多いですね。

3月・6月・7月・9月・10月と
12月も合わせると実に半数が「月」。

「月」以外の歌を選ぼうとして
半数になるとは思いませんでした…
とはいえ どの「月」もそれぞれ
異なる趣具合ですので お許しを。

さて、2018年最後の引用となる
「月」ですけれど、張り詰めた寒気で
全てのモノが襟を正すがごとく
水が張っていない地面さえも
月光に照らされて氷のように
白く研ぎ澄まされていく情景。

身が引き締まるほどの寒さで
夜空が冴え渡る 美しい冬が訪れます。

6回もの「月」歌で触れましたように
月と水面・鏡というのは 心の安寧を
示唆しますが、今回は「水」がありません。

…と、今までご覧下さっていた方々には
これ以上解説を加える必要もないでしょう。

説法じみた解釈をする必要はなく
ただただ「寒さに襟を正す」ことで
精神の再調和を意識的に行えば
それに越したことはありません。

日々 心が乱された方もそうでない方も
来る2019年を前に 心音を整えながら
年末を過ごして参りましょう。



それでは、今回はこの辺で。

2018年の最終月も貴き時間に充ちていることを
皆さまと共に心から喜びたいと思います。

いつも本当にありがとうございます!



(今月の中旬更新は未定です…年末のみになるかも?)
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2018年11月17日

 映画のお話 #5



皆さま、こんにちは。

9月以来の月2回目更新ですけど
今回もやはり映画のお話に致します。

話す話題には事欠かないのですが
この場で書くに値する内容となると
個人的には最も気楽な話題が映画です。

教育論や学習法、宗教論やら科学哲学
政治経済など射程は広域にあるものの
スペース的に「言葉足らずになる」なら
最初から書かない方が良いと思うので。

特に教育・学習論など 筆者との質疑を
通じて 自らにとっての整合性・意義を
正確に探らなければ有害にさえなります・・


映画なら ご興味ある方々がそれぞれ
鑑賞なさっても 何かしら得られるモノが
あるだろうと推定できますからね。

すごく有益な映画かどうかはともかく
少なくとも「有害な情報」にはならない
という点で 気楽に書ける訳なのです。

…と 導入が長くなりましたが
映画のお話#5 は特にテーマを定めず
印象深かった作品は?と自問してみて
何となくふっと思い浮かんだ作品を
いくつか挙げてみようと思います。

*「ラルースの塔」で挙げて問題ない範疇でといつも添えますが、これは名作であっても残酷・残虐・卑猥な描写が激しいものや前提知識がないとやや偏った印象になる…ある意味では「有害になりうる」ものはこのページではあえて挙げない趣旨です。




メッセージ
(Arrival,2016年/アメリカ)


突如、世界各地に現れた12の巨大な宇宙船。アメリカ軍から協力を要請された言語学者ルイーズは、地球に飛来した目的を解き明かすため、生物学者イアンと共に異星人とのコンタクトを試みる。異星人が使う言語を解読していくなかで、ルイーズは時間を行き来するような不思議な感覚を覚えるようになる。異星人が地球にやってきた本当の理由が解き明かされていくが…。


・・この作品は個人的にベスト5には
入るかなぁというくらい好きですね。

とりあえず表層的に鑑賞するだけでも
楽しめますけど、深く踏み入れるなら
じっくり練り込まれた思考・意志を
考察することができる秀作と思います。

まあ 作風に好き嫌いはあるでしょうし
時系列が錯綜して事実「分かりにくい」
(=意図的な表現ではあるとしても)
ので、集中して見ないと"??"ですが。

時間尺の制限か ご都合主義展開がない
訳ではありませんが、それでも本質的な
テーマについては知的魅力に満ちています。



オブリビオン
(OBLIVION,2013年/アメリカ)


2077年、エイリアンの侵略によって破壊され、全人類が他の惑星へと移住した後の荒廃した地球を舞台に、監視のために地球に残る主人公を待ち受けるミステリアスな運命を描く作品。

この作品は、全く期待せずに観たら
(凡作だろうと放置していたくらい)
意外と良かった!という意味で印象的。

これも突っ込みどころが無いわけでは
ありませんが、エンターテイメントとして
普通によく出来た映画だと思います。


・・ネタバレにならないようにしたら
「良かったです」「好きです」という
小学生低学年の感想文レベルのことしか
書けないのが悩ましいところですけど。



次は、インド映画。インド映画って、
とりあえず歌って踊るパートがあって
インターバル挟むくらい長い(普通に3時間超)
という印象で 馴染みは薄かったものの
最近は世界的ヒット作も多いですよね。


きっとうまくいく
(3 IDIOTS,2009年/インド)


インドの未来を担うエリート軍団を輩出する、超難関の名門工科大ICE。
ファルハーンとラジューは、そこで天才の自由人ランチョーと出会う。彼らは“3バカ”トリオとして鬼学長を激怒させ、珍騒動を巻き起こす。そんな中、ランチョーは天敵である学長の娘ピアと恋に落ちるが…。



加熱するインドの教育問題に一石を投じ
真に“今を生きる"ことを問いかける作品。

ただ、バカ騒ぎのやり取りで翻訳も
難しい部分がやや下品というか…まあ
その辺は学生ノリを流せるかどうかで
視聴完走できるか分かれるでしょうけど、

悪ノリと歌って踊るパートに慣れれば
本質については価値ある映画と思います。
世界的に評価が高いインド映画の1つ。


PK/ピーケイ
(PK,2014年/インド)


インドでテレビレポーターをするジャグーはある日地下鉄で、あらゆる宗教の飾りをつけてチラシを配る奇妙な男を見かける。チラシには「神様が行方不明」の文字。ネタになると踏んだジャグーは、“PK”と呼ばれるその男を取材することに。驚くほど世間の常識が一切通用しないPKの「神様はどこ??」という純粋な問いかけは、やがて大きな論争を巻き起こし始める。


「きっとうまくいく」のヒラニ監督と、
主演アーミル・カーンが再び組んだ作品、
「きっとうまくいく」より観る人を選ぶと
思いますけど…途中で脱落せず完走すれば
鑑賞後の余韻は悪くないはずです。

多くの日本人には挑戦的とも感じない
でしょうが、宗教慣習が生活に根付いた
文化圏では かなり挑戦的な問いでしょうね…



イエスマン “YES”は人生のパスワード
(Yes Man,2008年/アメリカ)


人生において常に「ノー」を連発してきた後ろ向きな男が生き方を変えようと決心し、どんなときでも「イエス」と言うルールを自分に課したことから騒動が巻き起こる。偶然知り合ったアリソンから好意を持たれるなど、運気を上げていくカールだったが……。


ジム・キャリー主演のコメディらしく
ブラックユーモアな箇所もありますが
(普通なら嫌がることも、ルールに従って
半分自棄で Yes!と行なっていくので)


それでも人生にYes!と言う姿勢こそ
人生を幸福に導くという本質について
面白おかしく考えるには良作でしょう。


最後に…

ティンカー・ベルと流れ星の伝説
(Tinker Bell and the Legend of the NeverBeast,2014年/アメリカ)


ある日、ピクシー・ホロウの妖精たちは緑に輝く彗星を見る。その後に森から大きな吠え声が響いた。気になった妖精フォーンは、森の中で見たこともない大きな怪獣を発見する。好奇心いっぱいのフォーンは、外見は怖いがおとなしい怪獣を毎日観察し、‘グラフ’と名付けて少しずつ距離を縮めていく。しかし、ピクシー・ホロウの平和を守っている護りの妖精ニックスは古い資料からグラフそっくりの怪獣の絵を見つける。そこには“緑の彗星が現れる度、ネバービーストという怪獣が目覚め、ピクシー・ホロウを焼き尽くす“という言い伝えが記されていた。


ディズニー「ティンカー・ベル」シリーズの
第6作で最終章。興行収益が見込めれば再開も
あるでしょうけど 第7作は制作中止になって
打ち切りエンド?今作がとりあえず最終回に。

といっても第5作の興行成績による判断なので、
この第6章は素直に素晴らしい作品です。
ディズニー映画らしく 親子で観ても…いや
むしろ親御さんの方が感動する気がしますね。

涙する理由が 幼い子ども達には
ちょっと分かりにくいというか…
まあ 未見の方はご覧になって下さい。


・・と長い割には全く「内容」が無くて
驚愕ですけど、ネタバレは宜しくない作品が
多かったので 紹介列挙のみになりました。。

私と直接お話する機会のあるお方は
感想なりご質問なりを下されば!
考察のお手伝いはできると思います。


そんな感じで、映画のお話 #5でした。
いつもありがとうございます!


posted by laluz at 13:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 書物・映画etc..

2018年11月16日

(11月2回目の更新について)


皆さま、こんにちは。
いつもご訪問ありがとうございます。

さて、11月は半ば頃にもう一度
記事更新したいと前回 書きましたので
16日には更新完了の予定でしたが
どうやら17日になりそうです・・
(金曜は授業終了が深夜なので
 午前中に上げたかったのですけれど)

そろそろかと思ってチェック下さった方には
申し訳ありませんが、宜しくお願い致します。

それでは、簡単なお知らせまで。
今日も良き一日をお過ごし下さいね。

posted by laluz at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2018年11月04日

2018年11月の始まり



皆さま、こんにちは。

2018年 第10番の月も過ぎました。
2018年の約83%が過ぎたことになりますね。

もうすぐ冬の到来を感じさせるように
肌寒さを覚える時期ですが・・皆さま
お変わりなくお過ごしでしょうか。

季節の変わり目の中でも
秋冬の季節は体調を崩しやすいので
くれぐれもご自愛下さいますように。



吹き過ぐる風しやみなば たのもしき
 秋の野もせの つゆの白玉



(秋風がやめば、野原一面に 白玉のような
露が見られるでしょう、楽しみですね。)



『山家集』所収ではあるものの
西行の作か疑義があるようですが…
柔らかい和歌なので時宜に適うかと。


さて、この和歌は次の和歌への
返歌として詠まれています。

消えぬべき 露の命も 君がとふ
 ことの葉にこそ おきゐられけれ


(儚く消えゆく露のような我身も あなたが
かけて下さる言葉のお陰で起きていられるのです)



…と、「病床にある者が見舞いへの感謝を
込めて詠んだ歌」に 返しとして詠んだ
という状況を踏まえて解釈すると・・

(酷い風邪で今は露が消えそうなほど
お辛いでしょうが、お風邪が落ち着けば、
野原に美しい露がまた見られるように
お元気になられますよ、大丈夫です。)


というようなニュアンスが
込められているのでしょう。


激しい咳き・クシャミなど吹き荒ぶ
風邪に対して、風さえ止めば露も落ち着く
と温かく見舞っている やり取りは、

まさしく 消え落ちる露(=命)を
周りの草葉(=言の葉)が優しく
支え受け止めているという情景。

風邪といっても幼少・ご高齢の方には
侮れませんし、遥か昔なら尚更に
大変だったろうと思いますね。


ともあれ 病中にあってもなくとも
適切な心理的・精神的サポートは
活力を増進させるのは確かなので、

儚き露がこぼれ落ちないように
優しき言の葉で支え受け止める
ことが出来れば それは幸いです。



・・「善意の押しつけ」や「要らぬお節介」
にならぬよう意を払いながら 適切な時に
適切な言葉を 適切な分だけかける
というのは簡単ではないと思いますけど。

人間というものは言葉で優しく
包むどころか…トゲのある言葉で
相手を傷つけることもできるので
優しく受け止めるまで行かなくとも
最低限 傷つけなければ良しでしょう。




というわけで寒さを感じ始める季節、
風邪など引く引かないに関わらず
互いに言の葉で柔らかく慈しみながら
日々温かい心持ちでお過ごし下さいね 。


この11月も温かいご縁で充ちていることを
皆さまと共に心から喜びたいと思います。

いつも本当にありがとうございます。



*11月は、半ば頃にもう一度
記事更新したいと思っています。


posted by laluz at 10:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ラルース進学塾

2018年10月04日

2018年10月の始まり



皆さま、こんにちは。

2018年 第9番の月も過ぎました。
2018年も75%を終えたことになります。

天災・人災も多い昨今ですけれど
与えられた時間がある限りは
実りある日々を歩んで参りましょう。




雲はらふ 嵐に月の みがかれて
光えてすむ 秋の空かな


(雲を吹き払う嵐に 月は磨かれて
ひときわ光が澄み輝く 秋の空です。)



「雨降って地固まる」ではありませんが
もやもやとしたものが嵐の威風によって
払われ、本来の輝きが澄み渡る…という。

台風が過ぎた後の 秋月の美しさ、
というだけでも趣深い和歌ですけれど

人間の生息領域であれば大抵の場面で
人生訓のように捉えることができますね。

嵐の猛威で 失うものもあるでしょうが
自身の輝きが増す契機にもなるんだと
上を向けるかどうか。そこが難しいところ…




もの思ふ 心の隈を のごひすてて
くもらぬ月を 見るよしもがな


(思い悩んで生じた心の影を 拭い払って
曇りなき清澄な月を見る術があるならなぁ。)



月は「変わらずそこに在る」けれども
それを美しく感じたりするかどうかは
結局のところ受容側の感性・心情次第。

イライラ怒っていれば、月が美しいなぁと
のんびり夜空を眺める時間も少ないでしょう。

まあ 思い悩むのも人間の特権なので
それはそれで拭い去るべき欠点とは
思いませんが…ただ「自らの内的心情が
外的状況を規定する」という意味では
満ち足りた明るい世界を想起した方が
生き易いかもしれませんね。。



秋の夜の 月の光は きよけれど
 人の心の 隈は照らさず



[後撰和歌集323・詠人知らず]の和歌で
西行の作品ではありませんが、知的です。

秋夜の月は清く輝くけれど、人の心の
奥底までは照らしてはくれない・・と。

恋歌として読むなら
「全てを明るく照らす月の光さえ、
 人の心の奥までは照らしてくれないから
 あの人の本当の思いはわからないよ。。」
という意味になるでしょうか。

個人的には 「全てを照らす清澄なる月光も
人の心の影までは明るく照らしはしない」
と、やや突き放した解釈で捉えたいですね。



社交辞令や建前上の応対で溢れているので
「人の本音」を読み取るスキルがないと
なかなか生きにくい世の中かも知れません。

まあ「本音」が全て分かったとしても
"それで減る"争いと "むしろ増える"争い
とでは量的に大差ない気も致しますけど。

事物のみならず人の心を含めた上でも
「自分が知覚する世界」というのは、
各々の心情に規定されるものなので

どうせなら楽しく過ごして参りましょう
というところで今回は終わります。

ちょっとおバカっぽい"締め方"ですけど
「何も考えない境地」に到達したのね…
・・と善解して頂けたら幸いです。


昨年10月は、芭蕉の
川上と この川下や 月の友
から、「つながり」を考えましたが
改めてお読み頂ければと思います。


それでは、今回はこの辺で。
ご訪問下さりありがとうございます!


posted by laluz at 17:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ラルース進学塾

2018年09月17日

映画のお話 #4


皆さま、こんにちは。

今月は16日前後にもう1度更新できれば・・
と申しておりましたので、久々の月2回目
更新は 映画のお話に致します。

映画のお話 #4ということで、やっと4回?
という気もしますし、4回も書いたのか!
という気も同じくらいしますね…。

今回も、個人的に良かったと思う映画のうち
色々と考えさせられる 作品について。
(「ラルースの塔」で挙げて問題ない範疇で)



アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場
(Eye in the Sky,2015年/イギリス)


戦地から遠く離れた会議室でドローンが映し出す
映像を見ながら戦争に加担する人々の葛藤を描き、
現代の戦争の闇を浮き彫りにした軍事サスペンス。

大規模な自爆テロ計画の存在を突き止めた彼らは、
ドローンによる攻撃命令を下すが、殺傷圏内に
幼い少女がいることが判明。少女を犠牲にして
テロリスト殺害を優先すべきか否か……。

現代の戦争は、ひと昔のような人海戦術で
押し切るようなことはなく、ボタン一つで
致命的惨劇を簡単に起こすことができます。
(もちろん先進国においては攻撃実行手続は
最高責任者の裁可が必要とされていますが)


上空数千メートルからテロリストの行動を監視し、
ヘルファイアミサイルで隠密裏に敵を殲滅する
無人攻撃機ドローン。

直接反撃を受ける恐怖がないため
まるでゲームのように標的を的確に
破壊殺傷する。自軍の人的被害なくして
敵を鎮圧できるのは称賛されるべき
でしょう、戦争技術の進歩としては。

反撃・反抗する意思さえ持てない程の
戦力差で軍事的圧力をかけることにより
再燃を抑止するという構図は理解できます。

ただ、多くは「戦争」というよりは
一方的な蹂躙・虐殺だったりしますので、
宗教的信念なりを足蹴にされた者には
死を対価にしても一矢報いる!という
覚悟をより一層抱かせることになります…

まあ、戦争・紛争がなくなると困る層に
とって、全て想定内・予定調和と思いますが
その予定調和のバランスもかなり複雑精妙に
なっているので、いつ傾いてもおかしくない。

題名の「アイ・イン・ザ・スカイ」は
空のドローン・カメラを意味するだけでなく
空の目="神の目"という暗喩でもあります。

ドローン攻撃を中断して少女を救うべきか、
自爆テロを事前抑止して多くの一般市民を救うか、
この究極の問いに人間は答えることはできない。
いわば"神"のみ下せる裁可について、
人間が"神のように裁く"ことの是非。


ただ、そんなの「許される訳がない!」と
理想論で喚く資格は大多数人にないのが悲劇…。



奇跡の絆
(Same Kind of Different as Me,2017年/アメリカ)


実話に基づく、資産家とホームレスの
出会い・友情を描いた小説の映画化。

美術商として成功を収めたロンは、不倫を
妻デビーに知られ、罰としてホームレスに
給仕するボランティアに同行することに。
そこで出会ったホームレス・デンバーと
交流を深めていくロン(の家族)のお話。

キリスト教的価値観に基づくお話で
多分に"スピリチュアル"な作品ですけど
(映画としては退屈な演出もあります)
実話ということで考えさせられます。

邦題は「奇跡の絆」ですが、原題は
"Same Kind of Different as Me"

私と同じ類の 異なった(人)?
私と同じように違った類の(人)?
…と 一義的な訳出は難しいです。

私と他者は各々違っているけれど
それは等しく違っていて…天の下では
皆「違っているという点では同じ」。

人と異なっているのは間違いではない、
けれど異種・異様を怖れ排斥してきたのが
人類の歴史でした。この実話の方々のように
異種異様を「同じ」と受け入れる寛容さを
多くの人が持ち合わせられたらと思います。


この2作品とも、現実世界が舞台、かつ
宗教的視点にポイントがありますが、
キリスト教を考えるという意味で
ストレートに扱った作品を挙げてみますと。。


パッション
(The Passion of the Christ,2004年/アメリカ)


新約聖書 〜イエスと二人のマリア〜
(MARIA DI NAZARET,2012年/ドイツ・イタリア)


サン オブ ゴッド
(Son of God,2014年/アメリカ)


この3作品は観て良かったと思います。
もちろん正史教義と異なる脚色・解釈や
批判されている描写もあったりしますが
それを含めて多面的に考え得るなら有益です。

「パッション」=キリストの受難。

ちなみに"パッションフルーツ"は
"情熱の果物"ではありません。
時計草の花がまるで十字架に見えた為に
パッションフラワーと名付けられました。
その果実なので "受難の果物"です。


…と、ムダに長くなりましたね。。
やや深刻な作品ばかりでしたので、
最後は楽しい雰囲気の作品を。


マジック・イン・ムーンライト
(Magic in the Moonlight,2014年/イギリス・アメリカ)


監督ウッディ・アレンが1920年代の南仏を
舞台に描くロマンティックコメディ。

マジシャンのスタンリーは皮肉屋の毒舌家、
魔法や超能力など存在しないと信じる彼は
噂の占い師ソフィのペテンを見抜いてやろうと
自信満々で乗り込むも、彼女の透視能力を
目の当たりにして価値観を揺さぶられ、
さらには性格も良い彼女に惚れてしまうが…

…と、普通に楽しめる作品なのですが、
結構奥深い要素もあるのが秀逸です。

ハリー・フーディーニ(1874-1926)は
サイキックハンターとしても有名な
天才手品師で、霊媒師マージェリー・
クランドン (1888–1941)との"対決"が
脚本の実話モデルとなっています。

「オカルト」と「マジック」といった、
お互いに相容れないと思っている存在を
人間として互いに認めながら融合していく
というのは、ある意味"王道"ですけど。

原題は"Magic in the Moonlight"

これから24日夜にかけて月は満ちていきます。
月光の下で「魔法」と言うべきような
素晴らしい日々を享受下さいますように。

ちょっと纏まりに欠けますが、
もうタイムリミットなのでこの辺で。

いつもありがとうございます!


posted by laluz at 23:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 書物・映画etc..