2019年12月04日

2019年12月の始まり



皆さま、こんにちは。

2019年の約93%が過ぎ去りましたが、
充実の日々をお過ごしのことと存じます。

皆さまの御蔭で2019年も平穏に過ごせ
無事に師走を迎えることができました。

知覚出来るもの出来ないもの問わず
諸々の必然が 本当に有難いです。



おほぞらの 月の光し きよければ
 影見し水ぞ まづこほりける



(大空の月の光が清らかに冴えるので
 その月影を見た水が何よりまず凍ったことよ。)


『古今和歌集』巻六 316
作者は不明ながら綺麗な和歌ですね。


2018年12月は「張り詰めた寒気で 全てのモノが襟を正すがごとく、水が張っていない地面さえも 月光に照らされて氷のように白く研ぎ澄まされていく情景」として西行の、

さゆと見えて 冬深くなる 月影は
水なき庭に 氷をぞ敷く


を引用しましたけれど、
身が引き締まるほどに冴え渡る月
というところに通ずる趣があります。


"影見し水" の語意については解釈が分かれる点も
あるようですが、ここでは素直に「月を見た水」
と捉えておきます。


月を見る"水"とは何かについては
「月と水」に関連して2018年度に
触れたので(例えば2018年7月の始まり
今回は深入りしませんが、

シンプルに"水"=湖・池の水面が
静かに凍っていく情景を捉えても
美しい冬を感じられると思います。


神域聖域・祭祀遺跡etc.において
心身が凍るほど引き締まるというのは
体感される方も多いでしょうし、

現実においても、人格的に高潔で
凛とした佇まいの中に、圧倒される
オーラを感じさせる賢人というのは
今も昔もおられましょう。

ただ、この"凍り付く"というのは
冷徹な感覚というのでもなく、
思考停止状態に固まるものの
どこか落ち着くような優しさを
確かに感じられるというような。



この「澄み渡るほどの冷気で心身が凍り付く」
体験で個人的に思い入れが強いものが一つあります。

(詳しく書けませんが)天下人らによって
受け継がれて来たとされる御神剣を
握らせて頂く御縁があり、

その時の感覚は今でも忘れ得ぬほどの
圧倒的なプレッシャーというか…
それこそ澄み渡る神気を前にして
心身が凍り付くという感覚でした。

汝はこの剣を握るに足る者か?と
問われているかのような威圧感、
それでいて見守るような優しさと
吸い込まれそうなほどの美しさ。
身体はともかく精神は畏れ多く震えました。

今は世俗を離れてのんびり生きている
身ですが、心身にハリがなくなりそうな時は
当時の感覚を思い起こしてピンと張り詰め
改め直す契機にしています。



…と、脱線してしまいましたが

冬の月は、1年の疲れや達成感で
緩みがちな心身をピンと張り直して
くれる、冷たくも優しい光です。

20191106_211116.jpg
<2019年神迎祭 境内の月>


2018年12月のまとめをあえて流用しますが、

ただただ「寒さに襟を正す」ことで
精神の再調和を意識的に行えば
それに越したことはありません。

日々 心が乱された方もそうでない方も
来る2020年を前に 心音を整えながら
年末を過ごして参りましょう。



それでは、今回はこの辺で。

2019年の最終月も清き時間に充ちていることを
皆さまと共に心から喜びたいと思います。

いつも本当にありがとうございます。


(今月の中旬更新は未定ですが…簡単でも何かしら更新したいと思っています)
posted by laluz at 17:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ラルース進学塾
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