2011年11月15日

Moon Illusion



「月(moon)」は今も昔も人の心に住んできました。

絵画や音楽、詩(和歌)など芸術・文学において
「月」は頻繁に登場してきます。


身近な存在である「月」ですが、皆さまは
「月」が大きかったり、小さかったりすると
感じたことはないでしょうか…?

「月」は近付いたり遠ざかったりするとか??


確かに、地球と月の距離(約38万km)は多少前後するものの
影響があるほど大幅に遠近移動するわけではありません。

月の大きさ(直径約3,475km)も当然一定です。


これは「不思議と」大きさが変わって見えるのですね、

月の大きさが、地平線や水平線近くにある時の方が
空高くある時に比べて大きく見えるのは錯覚なのです、

これを「月の錯視(Moon Illusion)」といいます。



月の見かけ上の大きさ(視直径)は「腕を伸ばして
持った五円玉の穴の大きさとほぼ同じである」と
中学受験で習った人もいるでしょう。

私も何回かその「知識」を教えましたが、
感覚的にはなかなか納得できないようです。。
(実際に確認してみればそうなのですけど)

このような「月の錯視」を例に出すまでもなく
「錯視」というものは皆さんご存知でしょう。

例えば、

(1)ツェルナー錯視

(2)エビングハウス錯視

(3)Kanizsatriangle

この辺りは有名なので、ご存知でしょう。

(1)はどの直線も平行なのに、歪んで見えますし
(2)は、内側の円は同じ大きさなのに右の方が小さく見えます。
(3)は、実際は存在しない三角形を、脳が勝手に見てしまいます。


このように「目の錯覚」で「本当は存在していないもの」を
「あると思って見てしまう」ことが人間には多くあります。

この「錯視」は文化的要因も大きく左右しますが
視覚野だけでなく「知覚による誤認」があるというのは
前提として計算に入れておく必要があります。

(裁判などにおける証人の証言も「誤認」の可能性が
 少なからずありますし、検証もされています)


我々が「見ている」と思っても見ていないものは
多くありますし、その逆もよくあります。

「自分の脳力」を最大限信頼することは前提ですが、
間違わないよう入力補正していく意識も不可欠です。



ただ、誤認の方が微笑ましい場合もあります。

The road will be repaired by noon.

(その道路は正午までには修復されるでしょう。)

を 「その道路は月によって修復されるでしょう。」

と答えてくれた子がいましたが、とても幻想的です。

The road will be repaired by Moon.

noon と Moon の誤認ですが、美しい誤認ですよね?

「月の錯視」も数千年前から知られているようですが
これも美しい誤認の一つと言えるかもしれません。



それでは、今回はこの辺で。


posted by laluz at 16:30| Comment(0) | 「脳」の使い方
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