2012年11月18日

Democritus


皆さま、こんにちは。

もはや何を言っても「言い訳」になりますので
のんびり更新で開き直りつつある今日この頃です。


さて、遅ればせながらの「名言の英語」、

哲学者デモクリトスの言葉を見ていきます。

Dēmokritos(紀元前460年頃−紀元前370年頃)は
古代ギリシアの哲学者。師のレウキッポスとともに
いわゆる「原子論」を提唱していた偉人です。


哲学のほか数学・天文学・音楽・詩学・倫理学・
生物学などにも広く通じた賢者として知られます。

デモクリトスの説で注目すべき点は

「決して変化せず、消滅しない存在」として「原子(アトム)」
という単位を考えただけではなく、アトムが存在し運動する場として
「空虚(ケノン)」の実在を説いたことにあります。


「何もない空間」で、原子が運動し、 結合・分離を
 繰り返すことで、世界が成り立っている、という理解。

「何もない空間」を前提に入れた真意は、後世まで永らく
理解されなかったわけですが、その骨子は現代の原子論に
通ずるほどで、驚異的な推論だったと言えましょう。


Medicine heals diseases of the body, wisdom frees the soul from passions.

(薬は身体を病から解放し、智慧は魂を激情から解放する。)

あえて双方とも「解放」と訳してみましたが…

(受験上は普通に heal=治癒・癒す とした方が良いです)

衝動や激情で、理性的判断ができなくなるなど
少なくとも「賢明なる者」の態度ではあり得ません。

(衝動や激情に満ちていても、理性的な判断において
 全く狂わないなら、最高に趣深い人でしょう!)


星空に感動したり、小さな命の芽吹きに心躍らせたり
そういう繊細な感受性や情緒感は大切だと思いますけど、

(どちらかと言えば、私も感受性は鋭敏な方なので)

自分で支配できない感情・衝動に振り回されて
浅ましく踊らされるのは、感情への隷属です。。


それはそれで人間の「愛おしい弱さ」としても! 


Man is a universe in little [Microcosm].

(人間は、小さな宇宙である。)

先日、巨大数や大宇宙の動画をご紹介しましたが
ミクロな世界も、それは深く深く広がっています。

(「ミクロな数」編も、また書く予定です。。)

「人間は小宇宙である」という言説の意味は
「あらゆる意味」で解釈可能ですけれど、

(物理学的、哲学的・宗教学的だけでなく
 神秘学・オカルト的あるいは魔術的にも )


その真意を少しずつ探究していこうと試みるなら、
その人は「いと高き変わり者」への仲間入りですね…。


There are many who know many things, yet are lacking in wisdom.

(多くの物事を知っていながら智慧に欠ける者、というのは多い。)

個人的には、常に心がけている箴言です。

随分と前にも同じようなことを書いたと思いますが、
「知っている」と思えることほど無知の極みはなく、

その知識を「如何に用いるか」という視点があって
初めて人世に有用な「知」になり得るという点は、

知を追究する者においては核にあるべき言葉です。


未だ「智恵に欠ける者」であるという謙虚な意識で、
周囲の支援・厚恩に感謝する日々の先にこそ、
その知力が輝き出すことでしょう!


For Chance rarely conflicts with intelligence, and most things in life can be set in order by an intelligent sharpsightedness.

(運というものは、知性と対立することなどほとんどない、
 それ故、人生におけるほとんどの事象は、賢明な先見洞察性に
 よって、適切に配置することが可能である。)


深奥なる理を開示する、賢者の御言葉ですね…。

この言葉の意味、その真実性は全く疑いませんが、
その法則を自分で完全に支配し、適用するというのは、

確かになかなか容易なことではありません、けれど
日々その意識で試みると、人世も楽しいものです。


The animal needing something knows how much it needs, the man does not.

(何かを必要とする場合、動物はそれがどれくらい必要か
 を分かっているが、人間はそれを分かっていない。)


自分に必要な資源・食糧・エネルギーを過不足なく
総体秩序のバランスを乱すことなく適切に取ること、

動物には出来るのに人間は出来ない…という皮肉です。

確かに、「不測の事態のために蓄える」というのは
危機回避の重要なスキルですし、それこそがヒトを
万物の霊長として永らえさせてきたわけですが、

しかし、来たるべき食糧危機の事態に備えて、
自ら脂肪の塊をその身に纏う戦略は、肥満からの
成人病リスクも高めますし、下策だろうと思います。

生命を維持するための「高貴な食事」であるはずが、
寿命や生気を奪うまで食べるなんて、理解不能です…。

(以前も書きましたが、個人的には「料理」は芸術だと
 思っていますし、考えられた食事は有益と思います。)



It is hard to fight desire; but to control it is the sign of a reasonable man.

(欲望と戦うのは難しい。しかし、欲望を支配することは
 事理弁別力のある者の証である。)


「欲望と意欲」についても以前に述べましたが、

醜悪で腐臭を放つ「欲望」に振り回されることなく
生産的・健康的な「意欲」に昇華させて行けば良いだけです、

適切な「欲」を持つことは、人間を向上させていきますし。


To a wise man, the whole earth is open; for the native land of a good soul is the whole earth.

(賢者にとっては、全世界が広く開かれている。
善良なる魂の祖国は「世界そのもの」だからだ。)


No power and no treasure can outweigh the extension of our knowledge.

(どのような権力や財宝も、我々の知識を広げていくことに勝るものではない。)

…一見すると、全て「理想論」に映るかも知れません、

しかし、このブログを訪問されておられる稀有な皆さまなら

(とはいえご訪問下さる方々は、常に増加し続けていまして…
 更新頻度が少なくなったにも関わらず、嬉しく思います。)


「そんなのキレイごとでしょ…くだらね…」と思う
初期段階を越えて、その言説の先を思考なさるはず。


…今回はちょっと説法じみた感じになりましたが、
言うまでもなく自戒の意も込めて。

いつもありがとうございます。


posted by laluz at 23:55| Comment(0) | 「名言」の英語
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