2013年07月25日

芸術との対峙


皆さま、こんにちは。

もう夏休みの時期ですね、すでに夏季休業に入った人や
まだまだ学校が続く人、いや夏休みなんてものは建前で
補習や特別授業の連続で休みなど存在しませんよ…と言う人、

学校・学年で様々でしょうが、各々有意義な夏で
雄大に進化して下さればと思います


さて、夏休みも例年通り 授業依頼は詰んでいますが、

(先生の時間が許す限り毎日でも授業をお願いしたいと
 仰って下さるご家庭も例年少なからずおられるので、
 暇な夏はありませんけれど…光栄に思うばかりです。)


夏休みの境目に、所用がてらアート巡拝して来ました。

<遊ぶ>シュールレアリスム」東郷青児美術館@新宿〜8/25
ルーヴル美術館展」東京都美術館@上野〜9/23
和様の書 」東京国立博物館@上野〜9/8

プーシキン美術館展」横浜美術館@横浜市〜9/16
アンドレアス・グルスキー展」国立新美術館@六本木〜9/16
レオ・レオニ 絵本の仕事」bunkamura@渋谷〜8/4

おかねの材料とつくりかた」日本銀行貨幣博物館@日本橋
色を見る 色を楽しむ」ブリジストン美術館@京橋〜9/18
浮世絵 Floating World(第二期)」三菱一号館美術館@丸の内〜9/8


「ハリーポッター展」も六本木ヒルズであり、
少し覗いてみようかなとも考えましたが、残念ながら
作品を詳しくは知らないので止めておきました…。


(空想の魔法世界ではなく「現実世界」での魔術論なら
 実際に知力と敬意を以て接していたりしますけれど。)


他にも、色々と秀逸な展覧会などはありましたし、
(「マリーアントワネットと東洋の貴婦人」@本駒込、
 「『深海』展」@上野などは本来行く予定でした…)


芸術に優劣を付けられるものでもありませんが、
「展覧会」の質・本気度という見地で秀逸なのは
文句無しに「 和様の書 」展 でしょうか。

title.jpg

「三跡(小野道風、藤原佐理、藤原行成)」の
高貴で優美な書の数々を拝見できるのみならず、

国宝『御堂関白記』の「藤原道長」書跡を筆頭に
織田信長、豊臣秀吉、徳川家康など天下人の書体を
実際に見比べながら読む機会というのは貴重でしょう。


「書」の成りは「人」の成りを表すと言われます。
名だたる大器が、何を想いながら筆を運んだのか。

奥方や孫娘へのいたわりを示す消息文では
天下人の前に「男」としての温かみを感じます。

時空を超えて天下人たちの書跡が「そこに在る」
(『御堂関白記』は1000年の時を超えています)

悠久な時筆の流れと、和歌集など和文化の雅を
趣深く感じられる知的な特別展でした。



和様に劣らず心躍ったのは「レオ・レオ二」展、
(昨年末、京都でも開催されていたようですね?)

『スイミー』で有名な絵本作家ですけれど、
私も 幼い頃から大好きな作家の1人です。


ff.jpg
「フレデリック」(c)1967, renewed 1995 by Leo Lionni
/ Pantheon Works by Leo Lionni, On Loan By The Lionni Family

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「アレクサンダとぜんまいねずみ」(c)1969, renewed 1997 by Leo Lionni / Pantheon

美しい想像の世界を作り出し、読む人たちを
魅惑的な空想の旅へ引き込んでしまう「色の魔術師」。

絵本の原画が展示されていて、絵本では現れてない繊細な
切り絵原画のニュアンスなど、愛読家なら癒されましょう。

大人になって読んでも得るところが多いですし。

絵本スペースではレオ二の絵本が誰でも自由に
読めるようになっていて、実際に小さな子とお母様が
ご一緒に読まれているのは微笑ましく思いました。

私も 絵本はよく読み聞かされて育ちましたし、
どの子も健やかに聡明に育って欲しいと思います!



「グルスキー展」も高度に知的な空間でした…。

地球上に存在する写真の中で最高額(4億3000万円)が
付けられた現役写真家グルスキー、という形容文は
氏の芸術性を 俗的にも受け入れやすくするとしても、

日常の中の非日常、世俗の中に潜む崇高性、
あらゆる視点の集積(神の視点さえ!)

それらと哲学的に対話していくのは集中力が問われます。


gur.jpg
ANDREAS GURSKY「カミオカンデ」2007
/ JASPAR, 2013 Courtesy SPRÜTH MAGERS BERLIN LONDON


とりあえず実際の圧倒的なスケール感は
縮小画像や図録サイズでは全く伝わりませんけれど、

日本での初個展ということで3500円と良心的価格
だった図録(写真集)は買っておきました。というか、
展覧会図録は反芻資料として原則持っておく主義ですが、
さすがに膨大になって書庫スペースに困ります…。


グルスキーに感化されて撮ってみた構図。

IMG.jpg
「ガラスで隔たれた空間は ガラスで統合される」2013(c)ラルースの塔


アングル『聖杯の前の聖母』@プーシキン美術館 は
言うまでもなく神々しい美しさです( 「美しい」と
表現することすら怖れ多い存在ではありますけれど…)


ingres.jpg
ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル≪聖杯の前の聖母≫1841年


「人間」という永い試みは、それ自体において
「芸術」であり「至芸」でありましょう。

教え子の中には、上記至宝より私を感動させる
アート作品を作った子もいます、非凡な観察眼で。

国宝・名画といった「芸術」と対峙・対話するのは
それはそれで掛け替えのない知的邂逅ですけれど、

全ての生命そのものが「神の芸術」であるなら
どの不完全な現れ方でさえも学ぶところはあります。



アート巡礼のみならず、日々のどの瞬間においても

「芸術」との対峙・対話が隠されていることに
そして「善き指針」を与えられていることに

心からの敬意と感謝を申し上げるばかりです。



いつも本当にありがとうございます!


posted by laluz at 23:55| Comment(0) | アートな話
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