2020年12月31日
2020年の終わり
皆さま、こんにちは。
いよいよ2020年を見送って
2021年を迎える時となりました。
2020年の日々も 皆さまには
公私にわたって大変お世話になりました。
2020年は色々な意味で歴史に残る年で、
手放しで喜べない方も多いと思います。
より一層、日常に感謝するばかりですね。
雪降れば 冬ごもりせる 草も木も
春にしられぬ 花ぞ咲きける
雪が降ると冬ごもりしている草も木も
春には見たことも無いような花を咲かせるものよ。
古今和歌集(巻六 323) 紀 貫之
(きのつらゆき)の和歌です。
雪が降れば、冬で活動を止めている草も木も
春には見られない花が咲くと感嘆している情景。
折しも日本列島が大雪に包まれる年末年始ですが
草木だけでなく、人々の活動もコロナ禍と寒波で
篭もらざるを得ない状況です・・。
大雪では命の危険も多いので、
歓迎できるものでもありませんが、
現実に「そうなった」以上は
いつもと違う色・景色を感じて
新しい発見を見出す方が建設的です。
コロナ禍での「巣ごもり」でも同じことで
社会的距離を保ちながらも、非日常化で
互いの見えなかった良さが見えるなら幸いです。
もちろん「隠されていた欠点」も大きく
クローズアップされる時期でもあります。
大変な時だからこそ、精神はより純化させて
新しい年・新しい時代に備えて行きましょう。
兎にも角にも 2020年の終わりに際し、
私と時間を共有している皆々様に
心から御礼申し上げます。
この1年間の御高恩に対する謝意を
言い尽くすことはできませんが…
2020年も本当に有難うございました。
2020年12月05日
2020年12月の始まり
皆さま、こんにちは。
2020年の約93%が過ぎ去りました。
今年も無事に師走を迎えることができましたが
2020年も平穏に過ごせたと自分本位のことを
申し上げられないくらい激動の年でした。
「でした」と過去形で語るには早いですし、
実際「これから」がコロナ禍の本番なので
予断を許しませんが…。
知覚出来るもの出来ないもの問わず
諸々の必然が より一層有難く感じます。
かぞふれば わが身につもる 年月を
送り迎ふと なにいそぐらむ
(数えてみれば、ただ自分の身に積もる年月、
それを送り迎えると言って 人は何をそんなに急ぐであろうか。)
『拾遺和歌集』巻四 261 所収
平兼盛(たいら の かねもり)の和歌です。
まあ、そうですね〜というある意味で「真理」を
淡々と詠んでいますが、かといって冷ややかでもない。
どちらかというと笑いに変えているような感じです。
日々過ぎている「月日」であるのは同じなのに
年末年始だけ「年を送り新年を迎える」と
正月準備でバタバタと忙しくなるのが世の常。
「時間」は同じで 感じ方が違うだけとはいえ
そこに「意味」を置くのが人の世というもの。
年月日という、分かりやすい「節/区切り」が
あることで、メリハリが付くとも言えるでしょう。
日々どの瞬間でもメリハリを付けて過ごし
生きている人間にとっては、滑稽極まりないですが
その慌ただしさも含めて人間の風情というものです。
2020年は、例年とは大きく変わる部分もあり、
否応なくメリハリの付け方も変わると思いますが
それでも「時間の価値」は同じのはずです。
平穏無事な時の「年の積もり方」と
不安激動の時の「年の積もり方」は、
単に「感じ方の違い」と割り切れませんが、
慌てふためいても何も好転しないので
人事を尽くして心機一転していくのみです。
こういう時期にこそ気付けるものがあり
そこに「気付く」か否かがその後を大きく
左右するというのも真理だろうと思いますね。
それでは、今回はこの辺で。
いつも本当にありがとうございます。
(中旬更新は無く、次回は恒例の年末ご挨拶の予定です)