2020年06月18日

静かな激流


皆さま、こんにちは。

とりあえず6月2回目の更新ですが、
もう既に18日となってしまいました、
16日前後にチェック下さった方には
お手数おかけしてすみません。

充実しているからとはいえ時間観念を
完全に捨て去るのも善し悪しですね…



五月雨を あつめて早し 最上川

(さみだれを あつめてはやし もがみがわ)


有名な松尾芭蕉の句です。

2014年4月〜2017年12月の毎月初に芭蕉を
引用してきましたが(1月は万葉集ですけど)
久しぶりの引用です。

五月雨(さみだれ)と言うのは
新暦6月の雨なので我々にとっては
今頃の「梅雨」に当たりますね。

梅雨の水が集まって、本当に流れが
はやい最上川だと驚嘆する情景です。

ただ、「あつめて早し」の「早し」というのは
難しいですよね、「速し」ではないのか?と。

「速い・早い」の違いは一般常識と言えますが、
その使い分けは存外に難しいところです。

「仕事が早い」「仕事が速い」
「電車の方が早い」「電車の方が速い」


…上記のどちらも文法的に正しいですが、
話者のニュアンスは違います。

私が「時の流れは速い」「時の流れが早い」と
一応使い分けているのもそういう意図があります。



この「川のはやさ」も速いのか早いのか。

俳聖・芭蕉があえて「早い」とした以上は
「物理的速さ」よりも「時間的・体感的早さ」を
表したかったのだな?と一応推測できますが、

そもそもこの句の初案は・・

五月雨を あつめて涼し 最上川

「涼しさ」から「早さ」に変わったわけですね。


ともあれ、現代の我々の状況下においても
梅雨期で「涼しいなぁ」というよりは
「静かなる激動」という体感の方が強いです。

2月からの対コロナ社会になってから
「あっという間」で「はやいなぁ」と
感じる方も多いでしょう。


学生・社会人から第一線を退いた方まで
それぞれ感じ方は異なるでしょうが、
「静かなる激流」の中で転覆しないよう
油断することなく気を引き締めながら
各々の目的地を目指して参りましょう。

何だかんだ言っても「日本の未来は明るい」と
思えますし、そうして行かなければなりません。

暑さで気力・体力も奪われる時期に入りますが
今一度「身を祓い清めて」真夏に備えたいですね。



それでは、今回はこの辺りで。

いつもありがとうございます。


posted by laluz at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2020年06月06日

2020年6月の始まり


皆さま、こんにちは。

2020年 第5番の月が早くも過ぎ、
2020年の約42%が経過しました。

※今回更新が遅くなってすみません…


「ラルース進学塾」も皆さまの温かいご支援の下で
9年間という時を存在していることになりました。

ひとえに各方面各位のご厚恩を賜った故と
心より御礼申し上げる次第です。

毎年 同じことを書いておりますが
「進学塾」というより「進学会」と称した方が
実態に適うところですけれど、


引き続きご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。





わが門(かど)ゆ 鳴き過ぎ渡る 霍公鳥(ほととぎす)
 いや懐かしく 聞けど飽き足らず


我門従 喧過度 霍公鳥 伊夜奈都可之久 雖聞飽不足
[毛能波氐尓乎六箇辞闕之]


我が家の門を鳴きながら飛び渡る霍公鳥は、
ひときわ心に染みて いくら聞いても飽きることがない。


『万葉集』 巻19-4176 大伴家持

[毛能波氐尓乎六箇辞闕之]とあり
「も・の・は・て・に・を」の六つの助詞を
 使わずに作ったものと言う意味です。

ちなみに4175番は・・・

霍公鳥 今来喧曽无 菖蒲
可都良久麻泥尓 加流々日安良米也 [毛能波三箇辞闕之]

霍公鳥今来鳴きそむ あやめぐさ 
 かづらくまでに離るる日あらめや


…で、「も・の・は」3詞を欠くものです。


4176番は使用頻度が高い助詞6つを使わずに
詠む「遊び」といったところでしょうか。

和歌の世界には「〜を題して詠める」とあって
五七五七七の句頭で「その御題の単語」を
組み入れるなど「知的な遊び」も見られます。

大友家持の「才」の現れで済ます方もいれば
「単なる遊戯」ではなく「何かの暗号」ではないか?
…と、読み込む研究者・探究家の方もおられ、
いずれにせよ「奥が深い」和歌です。


この歌の情景は、初夏の平穏そのものです。
何でもない情景ですが、毎年変わらない、
いやもっと長い期間繰り返される季節感。

本質的に「変わらない」ものなどありませんが
だからこそ「平穏に繰り返される日常」は
世人にとって 掛け替えなく愛おしいものです。



平穏でなくなった時には、その「価値」が
より実感できることは、昨今の混乱情勢で
多くの人に当てはまるでしょう。

人間社会も「平穏さ」を取り戻しつつありますが
蒸し暑くなる季節で体温調節も難しくなってきます。

「健康」についても出来る限り
「平穏のまま」を保てるように
自律管理して参りたいものですね。


兎も角も 長くお付き合い下さっている方々だけでなく
あらゆる面でご支援下さっている各方面の皆々様に
改めて節目の感謝を申し上げる次第です。

いつも本当にありがとうございます。


(今月も情勢が許せば 16日前後に
 もう1回更新しようと思っています)

posted by laluz at 10:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ラルース進学塾