2019年08月05日

2019年8月の始まり


皆さま、こんにちは。

2019年 第7番の月も過ぎました。
2019年の約58%経過したわけですけど、
さすがに夏らしく暑いですね。

暑さに負けずに
情熱的な日々をお過ごしでしょうか。


*通常、毎月4日には更新していますが 5日夕方と遅くなってしまいました…
4日にチェックして下さった方々にはお手数おかけしてすみません。




うき草を 雲とやいとふ 夏の池の
 底なる魚も 月をながめば


(浮草を雲であるかのように邪魔なものだと思うのだろうか。
夏の池の底にいる魚も月を眺めるならば。)



源頼政(みなもとのよりまさ)の和歌。

情景を思い浮かべてみると、とても可愛い
イメージですよね。風流この上ない描写です。


源 頼政(1104〜1180年6月20日)は
平安時代末期の武将・公卿・歌人。

保元の乱(1156)、平治の乱(1159)に際し、
いずれも平清盛に味方したので、平氏政権下で
従三位という 当時の武士としては高位に出世。
歌人として秀で、多くの歌合や歌会で活躍し、
歌仙として高い評価を受けていました

(鴨長明『無名抄』参照)。


他方、河内源氏は苦難・悲劇が続きました。
(参考:源氏系統略図genji.jpg

源為義は保元の乱で崇徳上皇側に立って敗れ、一族多くが死罪か流罪。為義嫡男の義朝は、保元の乱で後白河院に唯一味方したため助かるものの、実父の為義ら親兄弟をその手で処刑することになります(手柄の恩賞として助命を願いますが、その甲斐もなく)

続く平治の乱は、信西(藤原通憲)の横暴を正すために義朝らは兵を挙げて信西を討つも、平清盛に敗れ、息子の頼朝(当時13才)らを伴って敗走中に謀殺(頼朝は約20年配流されます)

…と、そのような源氏不遇の時代で、「平家にあらずんば人にあらず」と言われる平氏の専横に不満が高まる中、1179年平清盛がクーデターを起こして後白河法皇を幽閉すると、意を決した頼政は後白河天皇の第三皇子・以仁王(もちひとおう)と結んで平氏打倒の挙兵を計画し、1180年諸国の源氏に平氏打倒の令旨を伝えました。

しかし計画が早期に露見し、準備不足のまま挙兵を余儀なくされ、平氏の追討を受けて宇治平等院の戦いで敗れ、自害(76才)。(この戦いで息子の仲綱、宗綱、兼綱が亡くなりますが、伊豆にいた末子の広綱と、仲綱の子の有綱らは後に頼朝の旗下、平家打倒に加わります。)


頼政と以仁王の挙兵は失敗したものの、
以仁王の令旨は大きく源氏勢を動かし、
これを奉じて配流先から源頼朝(34才)ら
諸国の源氏が一斉に蜂起し、平家を滅亡させる
大きな契機になったのでした。


ただ、頼朝は、平氏滅亡(1185年)後に父 義朝を弔うために勝長寿院を建立しますが、弟 義経とは反目し、暗殺・討伐の兵を徹底して追込み1189年に義経自害(31才)。

1199年 頼朝没(53才)後、長男頼家(1182〜1204)が家督を継ぎ二代将軍となるも、北条一族によって追放・暗殺(21才)。次男 実朝(1192〜1219)が三代将軍となるも頼家の子・公暁に暗殺(26才)。公暁も直後に討ち取られ、源氏将軍家の血統は断絶。


…と、ちょっと厚く書き過ぎましたけど
源氏の不遇・再興・断絶というテーマは
個人的に感じ入るところがあるので。

崇徳院については以前少し触れましたが
(参考:2019年3月の始まり
日本三大怨霊(菅原道真・平将門・崇徳院)
に挙がるほど畏怖の対象となっています。

まあ、暗殺・謀殺の連鎖は源平争乱期に限った
ことではありませんが、深い怨念・呪怨は
その者だけで済まず、その血脈に染み込み
血統が絶えるまで何代にも及ぶと言われます。

そのような不遇の最期であった御魂は、
手厚く弔い償い、昔も今も敬意と畏怖の念を
もってお祀りされ続けています。


…という背景知識の下で今回の和歌を
見てみますと、また違った様相を示すでしょう。


月光の照らす平家の世で
底辺で雌伏し 時を待つ源氏。

浮草が平家の者だとしたら
月光を遮る浮草を疎ましく感じるかも。
もし魚が月を眺めるような心あれば。

源氏再興の志があるならば、という
ところが、悲哀・覚悟を感じさせます。

ただ、平家の繁栄も浮草のように儚く
武家政治の基盤を築いた鎌倉幕府も
露のようにこぼれ落ちました。

浮草の下の魚を思うが如く、
浮雲の下の人間を思う
月(あるいは天)の視点。

血で血を洗う悲劇を 地球各地で
繰り返してきた人間ですけれど、
それでも苦難の時を助け合いながら
乗り越えてきたのもまた人間。

これから先、「人間」の定義も
変わっていくかもしれませんが、
遅くとも確かに進化しているので
平らけく安らけく過ごして参りましょう。



宇宙スケールで考えると、人間さらには動植物全て
一つの小さな球体上で 命を寄せ合う共生体。

ひと時でさえ離れられない「つながり」の中で
(意識できるかはともかく)支え合いながら
せいぜい数十億秒ほどの命を灯しているのに、

些細なことで怒り争ったり、離別を悲しんだり
そんなことを繰り返すのも愛おしいというか
微笑ましいかもしれません、月の視点からは。


(…と、2017年10月の始まりで触れましたように)



ともあれ、異常気象と言うべき気候が
今後も続きますし、各々にとっての試練も
適宜あるものと思いますが…身を捧げて
世を切り開いてきた先人に敬意を払いつつ、
夏の日々を歩んで参りましょう。

それでは、今回はこの辺で。



8月も素晴らしい出会いで充ちていることを
皆さまと共に心から喜びたいと思います。

いつも本当にありがとうございます。




(今月も世界情勢が許せば 16日前後に
 もう1回更新しようと思っています)

posted by laluz at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ラルース進学塾