2017年06月14日

「小さな歪み」


皆さま、こんにちは。

前回に書き留めておきましたように
「小さな歪み」のお話の続きです。


とりあえず月初のご挨拶(芭蕉の句を添えて)のみ
というのが恒常化していて、それ以外の記事を
更新する日というのはいつ以来か!…どうやら
2015年3月22日「芸術との共振」以来のよう。

27カ月ぶりです、控えめに言っても短時間ではない。
私と面識がある方々なら27カ月ぶりとは奇跡的速さよ!
と絶賛してくれるかもしれませんけれど。

そもそも当ブログの存在意義さえ定かでありませんが
(生徒募集や広告収入といった付随目的も全くない上
 そもそもblogという形式自体が旧時代の遺物…)

のんびり続けることに意義があるということで。
いつもご覧下さる方々には心から感謝しております。

此岸(或いは彼岸)のあれこれを語りたいという
稀有な方々は、私と直接お話しできる方でしょうし、
実際どれだけの方が「ラルースの塔」という記事から
プラスのモノを得ておられるか分かりませんけれど。

創世記18章で、神がソドムの街を滅ぼそうとされた時
アブラハムは神の行われる正義について懇願し、主は
「その十人のために私は滅ぼさない。」と答えました。

このブログについて意義を感じて下さる方がおられるなら
私も「その10人のためにラルースの塔を滅ぼさない。」
という心持ちで、ゆったり存続させておこうと思います。



…前置きが長くなりましたのでそろそろ本題に。


この世で観念できる「組織」は概ね様々な階層ごと
適切なバランスを取りつつ動くことが想定されています。

微小組織におけるバランスを無視して
とりあえず大きな枠組みでのバランスのみを
図るということは往々にありますが、
小さな歪みはやがて大きな亀裂となって
枠組みを歪めてしまうことは必然の理です。


・・と、いう前回の流れで書きますと

例えば機械組織であれば小さな部品であっても
僅かなズレ・欠陥で長期的には大きな負荷となって
全体を大きく歪め、損傷を与えることはあります。
機械部品なら不具合があれば交換修復で問題ありませんが
人的組織・有機生命組織であればそうもいきません。

大きな社会組織において、全体のバランスを図るために
末端・下部組織を棄捨するというのは常道でしょうが、
バランスの取り方というのが非常に難しいので
単純に切り捨てるだけだと後顧の憂いを残し
長期的には大きな歪みとなる原因となったり。

人体組織においても、単純に患部位を切除するだけでは
根本的解決に至らず、中長期的には修復不可能な歪みと
なって、なんとかバランスを取り戻そうと軋む苦痛の中
残る命数を数えることになったり。

・・・と、このような流れで書いてしまうと
どうしてもお説教ぽくなるので、視点を変えて。

ほんの僅かな歪みはやがて修復不能なほどの歪みとなる
というのは、概ねの組織に共通することだと思いますが、
数値による視覚化をしてみると把握しやすいでしょう。


まず基準となる状態を1とします。

そして毎日0.01%ずつ前日より減少するとした場合
(0.9999)^365=0.9641 となり、約1年で3.6%
衰えたといえます。まだ許せる範囲差ですね。

しかし、これが10年という期間になると
(0.9999)^3650=0.6941となって
基準値からの減少が明らかとなってきます。

20年ならば…0.4819 となって約半分以下に…。



「身体的老化」について考えると上記数値は
何となく実感が沸くことでしょう。若い時の状態から
経年劣化により少しづつ摩耗していき、数十年単位では
身体的機能は著しく低下して行ってしまうという。

これが0.01%という設定であって この有様です。
0.01%の摩耗というのは日々のメンテナンスに
気を配っていても生じ得るレベルかもしれません。


例えば、日々0.1%の減少であったらどうかというと
(0.999)^365=0.694 となり1年で30%減となりますね。

暴飲暴食・過剰な飲酒喫煙などで心身を蝕むなら
このように短期間で機能が減退する数値イメージです。

これは「基礎学習」の面においても当てはまります。

日々学習したことを定着させるように意識だけは
していたとしても、実際1%ずつ減少していたなら
1年で(0.99)^365=0.0259 と全く実力として
身についていない様子を冷酷に物語ります。



日々全力=100%で生きなければならない!というのは
上記イメージを考えるとなかなか至言と言えるでしょう。

ただ、毎日全力投球するのは疲れます。

自分にとっての基礎値=100%というのが何か?を
考えるとき、長期戦でいくなら基準値は低めが良いです。

リハビリでもそうですよね、以前出来ていたことを
基準にしてしまうと「何でこんなこともできないんだ…」
と、ネガティブになるのと同様に。勉強が苦手な子でも
基本からクリアしていくことで「おお!進化してるな〜」
と、毎回達成感を感じて「勝ち癖」が付いていくもので。

基準値1から0.1%減るのではなく、0.1%上昇するとしたら
(1.001)^365=1.44 となり約1.4倍にまで進化します。
1%上昇するなら(1.01)^365=37.78となり約37倍!

毎日1%上昇など身体的機能についてはあり得ませんが
学習面においてはあり得なくないと納得されるでしょう。
毎日たった1%だけ進化するように心がけて1年頑張れば
37倍にまでなっていく!というイメージが大切です。

昨日の2倍がんばれ!といってもムリですけど
毎日たった0.5〜1%だけ上乗せして行こう!なら
誰でも出来そうだなと思えるのがポイントというか。


基礎値自体が極めて高い優秀な頭脳においては
毎日0.1%の進化というのも難しくなってきますが
少なくとも機能低下させないようにすることが肝です。


「歪み(ひずみ・ゆがみ)」とは何か?と言っても
対象組織の各々で異なってくるでしょうが、
イメージとしては0.01%という小さな摩耗でも
中長期的には無視できない減衰になるという訳です。

必ずしも物理的減退に留まらず、心理的影響による
機能不全・低下というファクターも考慮に入れると
各組織運営において「歪み」は小さなうちに正せ!
というようなことが共通して言えるでしょう。

国家レベルの歪みについては歴史的不幸もあって
なかなか簡単に修復できなくなってしまいますが、
家族間・友人・恋人の間の行き違いについては
どんなものも基本的には修復可能だと思います。。

(あえて修復せず離れるのも悪くありませんが…)


何にせよ、今ある基礎値にこそ感謝と敬意をもって
(足りない…と不平不満で嘆くのではなく)
それを無為に損ねることなく存分に用いながら
ほんの0.01%でも少しずつ高めていければ
それだけで既に「人の生」の活かし方としては
合格点なのではないかと思いますね。

「今 あること」を存分に活かすどころか
「歪み」によって減らすことがないようにすれば…
というのが今回のお話でした。



久々でしたのでムダに長話となりましたが
まあ27カ月ぶりの戯れということでお許しを。

「名言の英語」とか草稿自体は色々眠っているので
気が向いた時に適宜引っ張って来たりしつつ
月2回更新にしようと企んでいるところです。


それでは、今回はこの辺で。
6月後半も素晴らしい日々をお過ごし下さいね。

いつもありがとうございます。


posted by laluz at 11:00| Comment(0) | TrackBack(0) | IQ・知能

2017年06月04日

2017年6月の始まり



皆さま、こんにちは。

2017年 第5番の月も過ぎました。
2017年の約42%が過ぎたことになりますね!



「ラルース進学塾」も皆さまの温かいご支援の下で
6年間という時間を存在し続けていることになりました。

毎年毎回に同じことを申し上げておりますが
どの年次にあっても有り難い時間で包まれました。
それもこれも、各方面各位のご厚恩を賜った故と
心より御礼申し上げる次第です。

「進学塾」というよりは「進学会」とでも称した方が
実態に適うというところでありますが、、個人的な
繋がり・ご紹介によるご依頼ご相談がほとんどの故
特に支障もない限りこのままにしておきます。


引き続きご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。





命なり わづかの笠の 下涼み   芭蕉


(命をまさに感じるものだ。西行が歌に詠んだこの地で、
笠の下に涼を得ていることに。)



次の西行法師の歌(新古今和歌集)を踏まえた句です。


年たけて又こゆべしと思ひきや命なりけり佐夜の中山


(年老いてから再びこの山を超えることができるとは、いや
思ってもいなかった。佐夜の中山を越えることができるのは
今まさに命があるからこそだな。。)



当時、関東に抜けるには、鈴鹿峠(三重)・
佐夜の中山(静岡)・箱根峠(神奈川)という
東海道の三大難所を越えなければなりませんでした。

晩年、難所の山を再び越えることができるのも
無事に生きてこられたからだという「命」への
有難み・喜びをシンプルに謳った句です。

この西行の句を受けて、芭蕉は同じ地で
「わづかの笠の下涼み」に「命なり」と
生命賛歌を同様に詠んだのでした。


シンプルで美しい句を、殊更に「人生訓」の
ように語るのは無粋とは思いますけれど、

晩年、人生を達観する領域に在っては自然と
このように「命なり」と謳えるのでしょうね。


優しく降り注ぐ雨に「水」を感じ、
情熱的に照らす太陽に「火」を想い、
ふっと通り過ぎる風に「大気」を感じ、
我々を重力で抱き寄せる「大地」を想えば、

あらゆる生命は本当に様々な「基・礎」の上に
紡がれてあるなぁと自然と感動を覚えます。

外的のみならず、内的にも観念できる
水・火・風・地 という構成要素たちが
それぞれ精妙なバランスを保ちつつ
心身を脈動・躍動させている「今」を想うと
まさに「命なりけり」の心持ちでしょう?



この世で観念できる「組織」は概ね様々な階層ごと
適切なバランスを取りつつ動くことが想定されています。

微小組織におけるバランスを無視して
とりあえず大きな枠組みでのバランスのみを
図るということは往々にありますが、
小さな歪みはやがて大きな亀裂となって
枠組みを歪めてしまうことは必然の理です。

ここで…と、更に展開していくと今回のテーマから
やや脱線してしまいそうなので、強引に話を戻します。

この「小さな歪み」の話のつづきは近いうちに改めて。
具体的には?…遅くとも今月15日までには書きます。
ご興味がある方はその辺りで一度チェック下されば。




現代の社会においても各々にとって「難所」と
いうべき局面に入ることはあることでしょう。

難関を越える!自分の限界を超える!と
日々研鑽している学生諸君はもちろん、
人世への貢献に繋がる日々の重責・任務に
粉骨砕身されておられるご父兄各位も、

ふっと力を抜いて水分補給できる瞬間を讃え
深呼吸をしながら大気の流れを取り込みつつ
ご家族や先人たちの導きの火で大いなる地を
歩めることを歓喜なさって下さいますように。

自分の意識が「生命への歓喜」に満ちていれば
外的・内的な礎たちは、在るべき完璧なバランスを
引き寄せ合って、活力や閃きも不思議と降りてきます。

実社会でどのような「組織」に属しているか問わず
少なくとも「自らの心身」組織については各々こそ
最高責任者であり、統率者であり支配者ですので
構成因子たちが喜びに満ち満ちて、身体組織が
完璧なバランスで運営されることを楽しみましょう。




兎も角も 長くお付き合い下さっている方々だけでなく
あらゆる面でご支援下さっている各方面の皆々様に
改めて6周年の感謝を申し上げる次第です。


6周年ということでお祝いのお心遣い・お言葉を
ご丁寧に下さった方々には重ねて御礼申し上げます。

7年目も輝かしい出会いに充ちていることを
皆さまと共に 心から喜びたいと思います。



いつも本当にありがとうございます。



posted by laluz at 10:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ラルース進学塾